【君たちはどう生きるか】考察と解説!新しい宮崎駿作品の意味とは?
【君たちはどう生きるか】ジブリ初の異世界物語ファンタジー
ジブリ新作の君たちはどう生きるかをざっくり説明すると、ジブリ作品初のモダン異世界ファンタジー作品です。
近年の異世界アニメでアマゾンなどで評価が高いものだと『とんでもスキルで異世界放浪メシ』『re:ゼロ』『無職転生』などなど。
異世界系のアニメをジブリにしたらどうなるのか?というのが今作だといえます。
さらに、予告編や広告などで一切本編の内容を公開しない初の宮崎駿作品でもあります。
【君たちはどういきるか】たくさん出てくる鳥が気持ち悪い?何を参考にしているのか?
アオサギのモチーフは?
日本では豊穣をもたらす演技の良い鳥として信じられてきました。
古代エジプトでアオサギはとても身近で有名な鳥で、不死鳥フェニックスのモチーフとなった鳥だそうです。
本編ではひねくれた性格ですが眞人を最後までフォローして一緒に旅をしています。
眞人に貫かれて穴が開いたくちばしや、ちぎられた風切り羽も後半の方には復活して飛べるようになっているので不死鳥らしいところがあります。
ペリカンの群れ
ペリカンの群れは血だらけで眞人の前で倒れたペリカンも話していた通り、自己犠牲を表しています。
ペリカンたちは食べるものがなく、ふわふわという人間になる前の不思議な妖精のようなものを食べようとしていました。
宗教的にはペリカンは自分の胸に穴をあけて、血を子に与えるという伝承もあるようです。
自己を犠牲にしてまで家族を守るという切ない背景が本編でも描かれていました。
インコの王国
インコは欲望のままに暮らす人間を描いています。
ほとんどの人がインコたちのことを気持ち悪いと思ったはずです。
それもそのはず、インコたちは残虐性のある人間を表しているからです。
インコは鳥の中でも知能が高く、人間の言葉を話すことができたり真似をすることもできます。
心理学的には投影と呼ばれ、人は自分の嫌いな一面を他者に感じると激しい嫌悪感を抱きます。
欲望のままに獲物を捕らえて調理して食べるという人間らしさが、観た人にとっては嫌悪でしかないことでしょう。
作中では異世界で眞人がナツコを探しに行くときインコに食べられそうになっていましたが、若いころの眞人の母親に助けられました。
そのときのインコたちはナツコの居場所を素直に教えてくれるかと思いきや、実は背中にナイフや包丁を持って眞人を食べる気満々という人間のような狡猾さもありました。
【君たちはどう生きるか】意味不明なのはなぜ?
結局、君たちはどう生きるかのストーリー性が意味不明なのは宮崎駿本人も明確に深堀せず制作しているためです。
映画が完成して一般公開せずクローズな試写会で宮崎駿は鑑賞が終わってから『私もよくわからないんです』と発言してたようです。
つまり、製作者本人も意味不明な点があるということなんですね笑
映画やアニメでよくある『解釈は視聴者のみなさんにまかせます』という補足そのものが『君たちはどう生きるか』すべてにいえることなので、観た人がこの映画に関して意味不明というのも実は正常な感想なんです。
【君たちはどう生きるか】考察と解説!新しい宮崎駿作品の意味まとめ
いかがでしたでしょうか?
まとめると『君たちはどう生きるか』という作品は一種の芸術のような映画で誰もが夢でみるような『どんな意味があるんだろう?』というストーリーを鑑賞したみんながそれぞれ独自の解釈で楽しむという作品です。
ストーリーの背景など矛盾なく細かく描いた作品が観たいという人には少し物足りない作品ですが、映画を見終わってから
『あれはどういう意味なんだろう』
『きっとあれはあれを指ししめしている』
など自分で想像や考察するのが好きな人にとってはとても楽しめる作品なのだと思います。
ただの映画にもいろんな視点があっていろんな考えかたがある。そんな10人十色の世界で君たちはどう生きるか?と宮崎駿は問いかけているのかもしれませんね。
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