悪役なはずのジョーカーがなぜ人気になって絶賛されているのか? | Mental Holiday

悪役なはずのジョーカーがなぜ人気になって絶賛されているのかまとめてみた

ジョーカー

こんにちは!

ジョーカーは公開から一か月以上経っているが観た人を魅了してリピーターが増えている。

一か月が過ぎた今も最新の人気映画ランキングでトップ3に入っており、何度も観た人を飽きさせないことがわかっている。

そんな人気のジョーカーがなぜ人気を誇っているのか見ていきます!

 

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ジョーカーの基本と評価

まずジョーカーのざっくりとしたあらすじだが、コメディアンを目指す普通の青年が悪に染まっていくというものだ。

この映画は主人公のアーサーがなぜ悪に染まっていったのかという物語がとても丁寧に表現されている映画であり、悪役のはずがなぜか同情に近いものを感じてしまう。

悪に染まっていく過程はコメディアンを目指し精一杯努力するアーサーだが子どもに仕事を妨害され、仕事をクビになり、偶然ではあるが人まであやめてしまう。

そのほかにも細かいところを上げたらきりがないほどにアーサーを取り巻く環境は最悪なもので徐々に悪の道へ進むことになる。

そもそもジョーカーとは何かというとDCシリーズに登場するバットマンの宿敵なのである。

バットマンに登場するジョーカーは残虐非道なことばかりを行い、バットマンを苦しめる悪として有名になる。

おそらくバットマンシリーズを観たことが無い人でもバットマンの宿敵だとわかるくらいに映画公開前から認知度は高かったのではないだろうか?

そんな悪のカリスマジョーカーがなぜ人気なのかもっと深く考えてみるとする。

世間の評価

『ジョーカー』のヒット要因はすでにあちこちで書かれているので、データ的な補足を。
世界興収が10億ドルを超えた作品は『ジョーカー』で44本目。

つまり、過去の43本が「R指定ではなかった」作品で、世界的メガヒットを狙うハリウッドの大作が、基本的にR指定にならないように完成まで「配慮」する、要するにファミリーでも観られる作品を目指している、ということです。

ちなみにR指定作品での、これまでの世界トップ(現在2位)は2003年の『マトリックス:リローデッド』の8.27億ドルでした。近年は『デッドプール』(7.82億ドル)、『IT』の前作(7億ドル)のように、R指定でもメガヒットが生まれやすい状況になっています。


中国で公開されず、10億ドル突破となると、『ダークナイト』『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』に続く3本目。2作の時代以上に中国市場が重視される現在、これは快挙です。

 

見終わった後に何と表現していいかわからなかった映画はジョーカーが初めてだった。

面白いことは間違いないんだけど、何故か切ない。やるせない。気持ちが落ち込むけどもう一度見たい気もする。

等色々考えさせられる映画。中毒になる人が続出するのも納得。

 

 

潜在的なストレス発散

ジョーカーが人気な理由。

誰もが一度は政治家は何もしないのに給料をもらい過ぎだ、金持ちはずるいと思ったことはないだろうか?

思うことが悪いことではないのだが、この映画は現代の格差社会庶民と金持ちの差)をリアルに表現していると思わる。

本編の内容から読み取ると、物語のゴッサムシティも超格差社会が舞台である。

ゴッサムシティの環境は劣悪なものであり、街にごみがあふれかえるのは当たり前、強盗が日常茶飯事で、明日生きていくのでも精一杯な生活をゴッサムの庶民派は強いられている。

本編ではドラム缶にゴミを入れて燃やす姿がよく描かれていた。

その時には街に対して何もしない政府とお金持ちに庶民の怒りは爆発寸前だった。

そこで偶然アーサーがエリートサラリーマンのお金持ち3人をあやめる。

アーサー本人はとても動揺しており、人をあやめてしまったことを後悔しているがその感情は意外なことにきれいさっぱり消えることなる。

その理由はもちろん本来罰せられるはずの行為が世間では英雄として扱われたからである。

これによりアーサーの悪への道は加速していくことになる。

ここで鑑賞者は2つのリアクションに分かれる。

それは「人をあやめた悪い奴」というリアクションと「本当の悪を倒したぞ!」というリアクションである。

現実世界であればほとんどの人が前者の意見になるだろう。むしろそうならなかった場合は周囲から受け入れられにくくなる。

反対に後者のリアクションこそこの映画が人気の秘密なのではないだろうか?

映画の良いところは非現実的な体験をあたかも疑似体験しているかのように感情移入できるところである。

つまり現実の世界で変革が起きているような体験をすることができるのではないかと考えられる。

話が最初に戻るが、誰もが一度は政治家は何もしないのに給料をもらい過ぎだ、金持ちはずるいと思ったことはないだろうか?という問いかけに対してお金を庶民以上に持っている者への報復を疑似体験できるのである。

それにより本来外に出すことのできないお金持ちに対する報復、あるいは自分の現状を打破したいという潜在的な欲求を物語を通して解消できるのではないだろうか?

 

危険な共感点と不幸

ジョーカーが人気な理由。

物語でアーサーが受ける仕打ちをみて誰もが「悪いことしてないのにかわいそう」という同情に近い感情を持つと思う。

実際アーサーが受ける仕打ちはあまりにも理不尽極まりないものである。

脳の損傷から意図せず出てしまう笑いや、自分より立場が上の物の横暴、どれも個人の力ではどうにも解決できなものばかりである。

これらに関して鑑賞者は「これだけ不幸なんだから多めにみても良い」というアーサーの人生に共感を抱くか可能性がある。

もちろん現実の世界では人をあやめることはあってはならないことだ。

しかし、これだけの不幸が重なるんだったら仕方がない、もし自分でもそうしてしまうだろうという刺激的な共感が現実では味わうことのできない映画ならではの体験である。

アーサーは物語で度重なる不幸に会う。

ジョーカーがを観て多くの人が潜在的にこんな風にはなりたくないと思ったのではないだろうか?

映画なのではっきりとした意識では思わないと思うが、もし現実のニュースでこの物語と同じ出来事が報道されたら恐怖を感じるだろう。

当然自分が不幸になるのを恐れているためである。

人間は自分より不幸なものを見ると安心する傾向があり、自分よりあの人は不幸だから自分は不幸じゃないという潜在的な思考回路なのである。

芸能人のスキャンダルや不正がニュースで話題になるのもそういった人々の潜在的な意識が満たされるからである。

朝ニュースで有名人が違法な薬で捕まったのを見るとえ!?と謎の高揚感があるのはそのためである。

つまりこの映画では現実の世界の報道もしくはそれ以上の高揚感を味わうことが出来るのため、人気になったと考えられる。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

他にも根本的な理由を考えると好きな監督だから何度も観てしまうアーサーの俳優が好きだから何度も観てしまうといったこともあると思いますが、今回は映画の内容から何が鑑賞者のこころをつかんでいるのか紹介してみました!

この映画を本当にアーサーの生きざまが丁寧に描かれており、その刺激の強さからR15(15歳未満は視聴負荷)の映画となりました。

いろんな視点から観ることのできる面白い映画で、ネット上では物語の99%が実は妄想だったというオチも考察されています。(ホントだったらビックリですね!)

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こころの健康も大切

しかしジョーカーが大ヒットした理由として現代社会で人が思う潜在的な負の感情を忠実に表しているからこそ身近に感じることが出来て何度も観てしまうのではないでしょうか?

 

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