「課題の分離」
今回は勇気の心理学パート4をご紹介します。
今回のテーマは「課題の分離」です。
どういう意味なのかちょっと想像がしづらいテーマかもしれませんが、簡単に何を分けるかというと自分の課題と相手の課題を分けることです。恋愛でも多くある状況なので、頭に入れていただければ大人の人間関係を構築することができます。
「課題の分離とは?」
自分と他者の課題を分けて考える生き方です。
極端な話、あなたが数週間後に英検の試験を控えていたとします。もちろんテストを受けるのは他でもない自分なので、勉強して合格の確立を上げたいところですね。この時点で英検を受けて合格するということは、誰の課題でもなく自分の課題なのです。
この時、自分ではない友達が勉強しても全く意味はないですよね、テストを受けるのは自分自身なので自分が勉強しなければ知識を得ることはできません。
反対に友達が英検のテストを数週間後に控えていたとして、その勉強を友達ではなくあなたがやったとしても何の意味もありませんつまり、自分の課題は自分でこなして、他者の課題には干渉せず見守ろうという理論なんです。
ただ、英検に限らず仲のいい友達や恋人同士が悩んでいたり、トラブルを抱えていたら「助けたほうがいいでしょ?」と思うのが普通だと思います。
もちろん助けを求められたら手を貸すのは良いですが、重要なのが依存させないことです。わからないことがあって教えてもらうために協力をお願いするのと、他人に依存して誰かがいないと課題が進められないのとでは雲泥の差があります。
「協力と依存の違い」
協力とは共通の目的に到達するために力を合わせることですが、依存は自分では大して行動を起こさずに他者の力ばかりを借りる状態です。
失業した大人が親のすねをかじって生活したり、恋人がいないと精神的な安定を保つことができないなど、依存はあまりいい意味を持ちません。
依存でもお互いに依存する共依存というものもあります。カップルや家庭内で起こりやすく、親と子がさみしくてお互い離れられない、またはカップルがお互いさみしくて離れられないという依存があります。
「自分で出来ることは自分で」
いうまでもなく不安でも自分でやれることは自分でやってみましょう。自分ではわからないこと、困難なことでしたら周りに協力を要請することは良いことですが、自分ではできるのに「自信がないから」、「不安だから」と言っていつまでも人に頼っていると自立することが出来なくなってしまいます。
先ほど例でも挙げた通り、親や恋人ばかりに依存していると依存できなくなった時に自分でトラブルなど解決することが出来なくなってしまいます。
「相手にできることは見守る」
自分のことは自分でやったことがいいのと同じで、相手が解決しなければならない課題は相手助けを求められるまで見守りましょう。
自分の場合と同じく相手のために本当になることは、見守って助けを求められたら協力してあげることです。
かわいいこどもや恋人には尽くしたくなりますが、見守ることが一番いいので我慢しましょう。ただ単に突き放すことではないので、決して冷たい対応はしなくても大丈夫です。
「よくある事例」
上記に大まかな説明を載せましたが(分かりにくかったらすみません…)具体的なイメージがつきにくいので例を挙げて、だれの課題なのか仕分けしてみましょう。
1.子どもが宿題をしなくて母が怒っている
誰の課題か?→子ども
宿題をやるかやらないかは子どもの課題です。
世間では母親が「宿題やったの?」と聞くケースが多いと思いますが、手を出すのはこらえて子どもから解き方などを聞かれたら手伝ってあげましょう。
しかし、そうは言っても親は「ちゃんと出来ているか心配だから」「全然子どもが勉強しなから」と言いますが、本当に子どものことを考えるなら将来社会に出たときには自分で学び行く姿勢が必要なので、見守ってあげるのが正解です。
2.友達が自分のことを嫌って陰口ばかり言われる
誰の課題?→友達
一見自分の課題に思えますが、人間の性格、容姿、言動は十人十色です。そのため自分を嫌っている友達がいた場合はあなたは何も悪くなく、相手の課題なのです。
しかし、複数人によるいじめなど直接害が出る場合は早急に誰かに相談しましょう。職場ではその人より役職が上の上司、学校では先生、保護者に相談してみましょう。先生や親に相談したくない場合は、こども用の緊急相談室に電話で相談してみましょう。
3.恋人が最近冷たい
誰の課題?→恋人
今まで優しかった恋人が急に冷たくなることってありますよね、そんな時も課題は冷たくなった恋人にあります。総じて誰にどう接するかは、接する本人の課題なんです。
そのため冷たく当たられたり、怒られたりしてもそれは、相手の課題なので思いつめないようにしましょう。
しかし、なにか悩んでいたり困っているようであればさりげなく聞いてあげるのがいいですね。ただ、必要以上になんとかしようとすると、ただかまってほしいだけかもしれませんし、はたまた別れたいのかもしれません。かまってほしくて冷たく当たるのは子どもの退化行動にあたるので、何か相談されたら対応しましょう。
まとめ
他にもたくさん事例はありますが、いつでも課題は自分と相手で分けるということを忘れないでほしいです。
何かしら手を出したくなったり、助言したくなっても本当にその人のことが大切ならば成長を見守ってあげるのが本当の優しさだと思います。
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